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アウトサイダー・アーティスト「ヘンリー・ダーガー展」

アウトサイダー・アーティスト──

芸術面での訓練・教育を受けず、名声や成功を目的とせず、それまでの一般的芸術観や流行・傾向に捉われず、自由・自然に表現した作品を残す人達のこと



ラフォーレ原宿のイベントにて行われている、アウトサイダー・アーティストとして評価される「ヘンリー・ダーガー」の展示会へ行ってきた。ヘンリー・ダーガーは既にこの世を去っている。ヘンリーの作品は、ほぼ死後に確認されその評価を得ている。彼の作品が「誰に見せるつもりでもなく、それでいて、緻密に作り込まれたもの」であったからだそうだ。


Twitter上で昨日、友人に「ヘンリー・ダーガー展」の事を教えられ、行く事となった。ヘンリーの事を知ったのもその時であり、アウトサイダー・アートの事もこの時に知った。もともと美術館や絵画等に興味がなく、乗り気ではなかった。けれど、調べてみると「普通ではない」という感じを受けて、何か得られるものがあるかもしれないと半ばムリヤリ好奇心を発露させた。

少し年を取ってしまったのかなと考える。まだ30歳にならないとは言え「子供」の頃に比べればそういった類の生命力は格段に衰えてしまったと思うのだ。無関心への領域を切り開かんとする好奇心が無ければ、それは既に老いだ、と思うからこそ、それを恐れるからこそムリヤリ好奇心を起こしたのだなと自分でも分かってしまう。

彼は「非現実の王国で(正式名称:非現実の王国として知られる地における、ヴィヴィアン・ガールズの物語、子供奴隷の反乱に起因するグランデコ・アンジェリニアン戦争の嵐の物語)」という長編小説を60年ほどの歳月をかけて作り上げたとされる。その間、執筆の他に挿絵として使われる大判の絵画(の他に切り絵やトレース画なども存在する)も製作し続け、結局これを公開することはなかった。死後、アパートの大家に発見され、その大家によって作品が広められ評価されるに至った。

彼の生活は若い頃から教会の掃除人として、とりあえず生活できるお金を稼ぎ、残りのほとんどは製作活動に打ち込むといった形だそうだ。その中で外界との接触は毎日のミサと、雑誌印刷等の切抜きを拾い集める事だったと言う。

存命中はほとんど謎の人物として、というよりは変わったオジサンとして気に掛けられる事もないような扱いだったようだ。彼と関わった人物はほとんど無く、時折外界で会話をしても必要な事だけという状態で、彼の人柄を窺い知る為の情報はほとんど無いと言う。

「非現実の王国で」の描写は、現実のヘンリーに起こる環境が執筆に大きく影響していた。主人公の少女達の一員のモデルとなった「拾ってきた写真の少女」については、彼がその写真を紛失した際と重ねて大きく作品の流れを変えてしまったという。彼の信仰心と、戻らぬ写真から、神への怒りが文章としても綴られている程だそうで、彼の製作活動に対する考え方の一片を見られるような場面だと思う。

アウトサイダー・アーティストとして自称した事は一切無いはずの無名の男、ヘンリー・ダーガーはその類を見ない「製作に対する精神性」が、いろんなアーティストから注目される理由なのかもしれない。実際、展示会の出口付近には、そのような内容を綴る、日本のアーティスト数名のコメントが展示されていた。

入館料は一般で800円、なかなかショッキングな絵画もあり、まず例のない「製作現場」を見られるチャンスではあると思う。なかなか理解しがたい部分も多々出てくると思うが、何か知らない別のものを引っ掛けてみたいと思うなら、是非行ってみてほしい。
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